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石井紘基さんの事件で最も利益を得た人物はあの闇の政商か!?

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2024/05/10 17:25

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🔸現職の国会議員を殺害してまでも、隠したかったものは何か

 

政官財の癒着を徹底追及し、”政権与党がひっくり返る” と周囲に話していたという情報を掴みながら、国会でその掴んだ情報を追及するはずだった日の3日前に、口封じのため暗殺されてしまった政治家、石井紘基さん。


ところで、なぜ石井紘基さんが国会答弁の ”3日前” に殺害されたのかというと、国会答弁を行う場合、質問内容を48時間前に関係各所へ事前通告するという慣習があるからです。

 

それにより、質問に答弁する側は、その質問に対する準備をする時間を設けることができるからです。

 

石井紘基さんが殺害された日が、ちょうどその国会答弁用の事前通告書類一式を国会へ提出する日だったのです。

 

ですからその日の朝、石井紘基さんは自宅を出るときに、その国会答弁用の書類一式を鞄に入れていました。

 

犯行組織は、是が非でも、その書類が国会へ提出される前に殺害して書類を奪い、国会への書類提出を阻止せねばならなかったのです!

 

事件の真相はいまだ闇の中ですが、現職の国会議員を殺害してまでも、隠しておきたかったものとは一体なんでしょうか?

 

事件発生の3年後、日刊ベリタが「消えた書類」は整理回収機構の不正関連に関するものだったと、スクープ記事を書いています。

 

以下引用させていただきます。

ーーー


「消えた書類」は整理回収機構の不正関連 石井紘基氏刺殺事件で金融専門家が証言 当日「国会質問の最終準備を予定」

http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200512221748334

 

特殊法人をめぐる税金の流れなど国の不正を追求し続けた民主党の故石井紘基議員(当時61)が刺殺されてから、3年以上が経過した。

 

事件現場である自宅玄関前で石井氏が持っていたカバンの中身は空っぽだった。今回、筆者はカバンに「入っていたはず」の書類の作成に携わった金融専門家のA氏と接触した。A氏は、その書類内容とは、国策会社「整理回収機構(RCC)をめぐる不正を示すものだった」と証言した。(佐々木敬一)

 

ーーー引用ここまで


では、これらの書類内容が公になることで、もっとも困る利害関係者は果たして誰なのでしょうか。

 

🔸2002年前後の状況をふり返る
 

石井紘基さんが殺害された日は、2002年10月25日。

 

この2002年当時の状況を調べることで、見えてくるものがあります。

今から20年前の日本の当時の状況を、あらためて振り返ってみたいと思います。

 

特にこの、2002年を含む、2000年から2006年の期間においては、金融の不正がはびこり、関係者が複数名、不可解な死を遂げている、暗黒期ともいえる時節でもあります。

 

石井紘基さんの鞄に入っていたとされる整理回収機構(RCC)に関する不正を示す書類。

 

この整理回収機構は、不良債権の買取りや回収事業を行う政府系企業でした。

実はこの時期に、石井紘基さんだけではなく、このような金融不正事件を追っていた記者やジャーナリスト、監査をしていた担当者などが、不可解な死や冤罪事件に巻き込まれているのです。

 

はたしてこれらの事件が、石井紘基さんの事件と無関係なのでしょうか。

まさにこの時期の最中に起きた金融不正疑惑事件で、注目したい事件があります。

 

それが「りそな銀行破綻に伴う公的資金投入に関する株価操縦」疑惑です。


🔸りそな銀行破綻事件の概要

 

簡単にりそな銀行破綻事件の概要を説明します。

当時の日本は、巨大な不良債権問題を抱えていました。

銀行が企業にお金を貸したはいいが、返せる見込みがない、回収しようにも、ヤクザが絡んでいたりして、おいそれと回収できないなどという問題を抱えた、いわゆる”不良債権” が、膨大に存在していたという問題。

 

そもそも銀行が国策会社と癒着して、返済能力のない会社や破綻寸前の会社にまで貸し付けるといった不正紛いの貸し付けも行われていました。

 

この問題を受けて、アメリカは日本の不良債権を処理するよう、内政干渉とも取れる圧力をかけてきていました。

 

実はここに、とあるアメリカ金融仕手筋からの意向が働いていたのです。

 

この巨大不良債権処理問題に伴い、ある銀行を破綻寸前まで追い込んで金融恐慌を演出し、株価を下げて仕手筋が大量に株を取得したあとに、破綻寸前の銀行に公的資金投入を発表して金融不安を払拭し、必然的とも言えるその後の株価の爆上げによりボロ儲けするという、前代未聞の株価操縦のシナリオが実行されたのではないかという疑惑を、当時この問題を追及していた経済アナリスト、植草一秀氏が指摘しています。

 

その破綻のターゲットにされた銀行こそが、「りそな銀行」だったのです。

植草氏の著書、「日本経済の黒い霧」より、該当事件に関する記述部分を引用させていただきます。

ーーーー

私は年に4回、米国に足を運び、米国の金融専門家と意見交換を繰り返していました。そのなかに米国のヘッジファンド主宰者がおり、この人物が日本の金融改革に関する政策運営に、深く関与していた事実を確認しています。その米国金融専門集団の指揮のもとで、特定の銀行を人為的に自己資本不足に追い込み、最終的には銀行救済を行うシナリオが準備されたのだと思われます。

 

ーーーー引用ここまで

 

なお、当時、この事件を追及していた植草一秀氏は、事実無根の冤罪事件による人物破壊工作に巻き込まれています。


🔸アメリカ金融筋のエージェント 竹中平蔵氏の暗躍

 

この疑惑のシナリオを、日本側のエージェントとして進めていたとされる人物こそが、当時の小泉政権で経済相兼金融相を務めていた、「竹中平蔵」氏です。

 

金融問題処理を担当していた竹中氏は、ニューズウィーク誌のインタビューで、「大銀行といえども大きすぎるから潰せないとは思わない」と、大銀行の破綻処理を示唆する発言をしました。

 

 

この発言を受けて、シナリオ通りに株式市場が大暴落しました。

 

株価は最終的に、小泉政権発足時(2001年4月)の日経平均株価(約14,000円)から、ほぼ半値近くの最安値(7,607円 2003年5月 公的資金投入発表前)まで下がりました。

 

そして、りそな銀行への公的資金投入が発表されるや否や、金融恐慌の不安が払拭された株式市場はシナリオ通り猛反発し、株価は急騰、あらかじめ安値で日本株を取得していたこのシナリオの仕掛け筋とされる外資系ファンドは、この仕手戦により莫大な利益をあげたと言われています。

 

鳴り物入りで金融担当大臣に就任した竹中氏が、このシナリオ通りに、銀行を破綻寸前に追い込むために仕組んだとされるものが、表向きは不良債権問題解決の名のもとに策定した金融再生プログラム、いわゆる「竹中プラン」と呼ばれるものだったのです。


🔸銀行を破綻に追い込むための「竹中プラン」とその背後にある目的
 

不良債権問題解決の名の下に、策定された「竹中プラン」。

 

このプログラムの中に、銀行を破綻に追い込むための毒薬条項が仕込まれようとしていました。

 

当時の銀行は、銀行の銀行である国際決済銀行(BIS:Bank of International Settlement)が定めた自己資本規制に苦しんでいました。

 

自己資本が基準を下回れば、ペナルティとして特定の銀行業務資格を剥奪されてしまいます。

 

そんな中で、この竹中プランの最初の原案は、自己資本を求める計算を、従来とは異なった計算方法に変更することにより、結果として自己資本が大幅に減少してしまう可能性のある、引当金に関する自己資本の計算ルールの変更を金融機関に押し付けるものでした。

 

銀行は貸し出し金が回収できないための引当金を準備していますが、この引き当て金にも課税されます。

 

しかし、実際に引当金として引き当てれば、課税分は還付されることから、最初からそれをあてにして、その引当金に課税された金額が戻ってくるものとして、自己資本に組み入れているのです。

 

これは銀行の会計上そうなっているものです。

この組み入れ分は、”繰り延べ税金資産” と呼ばれています。

 

今までは、この組み入れ税金資産を、自己資本の40%まで繰り入れることが認められていましたが、これを10%までに制限するという変更案で、もしこれが実施されれば、銀行の自己資本が減ってしまうのです。

 

この繰り延べ税金資産の計算ルールの変更が、銀行を破綻に追い込みたい竹中氏側と、それを防ぎたい銀行側で、プラン策定時の大きな争点となったのです。

 

この計算ルールの変更によって、結果的に銀行が自己資本基準を達成するために、

大幅に自己資本を増加せねばならないことになり、その資本調達に失敗した場合、自己資本基準を下回ってしまうことになるため、特定の銀行業務資格剥奪により破綻しかねないことになります。

 

この計算ルールの変更が竹中プランに組み入れられ、施行されてしまえば、銀行は生きるか死ぬかの死活問題。

 

各行は当然、この計算ルールの変更に大反対し、銀行にとって死活問題となる、大幅な自己資本増強をしなければならなくなる計算ルールの変更を、この竹中プランに組み入れられないよう、熾烈なロビー活動が繰り広げられたのです。

 

この大手銀行あげての抵抗により、竹中氏は主張していた繰り延べ税金資産のルール変更をプランに組み入れるのをあきらめ、その代わりに、監査が妥当性をチェックする、という文言を加え、銀行側の危機は去ったかのように見えました。

 

しかし、このシナリオは巧妙に仕組まれ、二重の意味で罠が仕掛けられていたのです。

 

この、妥協点として盛り込まれた「監査が妥当性をチェックする」という条項。

 

この条項を利用して、巧妙に監査法人に圧力をかけて繰り延べ税金資産変更のルールを適用しなければならない状況に追い込むことで、銀行側は監査法人の決定に従わざるを得ず、監査によってターゲットとなったりそな銀行を結果的に破綻寸前まで追い込むシナリオが準備されていたという疑惑。

 

りそなを担当していた2社のうちの一社、朝日監査法人でりそな銀行の監査を担当し、最後まで会計ルール上の問題で銀行を破綻に追い込むことに反対していた会計士の平田さんは、りそな銀行破綻の一ヶ月前に、不可解な自殺を遂げています。

 

「竹中平蔵 市場と権力」(著者佐々木実)でその経緯を詳しく解説しています。


以下該当部分を引用させていただきます。

 

ーーーー

繰り延べ税金資産は、極論をいえば、計算の仕方次第でどうにでも操作できるところがあって、そんなもので銀行を潰すのは無理だというのが現場の考え方だった。

 

銀行側と見解が違った場合、こちらが説明をして、銀行側が納得してこちらの言い分を聞く形をとらないといけない。けれども実際は、破綻に追い込まれかねない銀行は言うことをきかないで抵抗する。しかし、銀行の決算を監査する段階で、監査法人が承認しなければ、銀行はアウト。だから、竹中大臣のやり方では、すべての負担が監査をする会計士のところにいくようになった

 

中略

 

一方、金融担当大臣として2002年10月末に「竹中プラン」を発表したあと、年が明けると公の場でも竹中は公の場でも監査業界をけしかけるようになった。

 

中略

 

「通達を一本出せば、公認会計士を動かすことができる」

 

ーーーまさにそんな細かいテクニックをすべて駆使して、竹中はりそな銀行を追い込んでいったわけである。

 

金融庁から責任を問われるリスクを回避するためには、「竹中プラン」の意向を最大限尊重した行動をとらざるをえない。新日本監査法人は繰り延べ税金資産を厳しく制限させる方針に急転換した。自己資本比率は急落し、りそな銀行は破綻に追い込まれた。

 

 この間、朝日監査法人や金融庁は平田の死を徹底的に隠蔽していた。マスメディアが報じるまで一ヶ月近くも隠し続けた。自殺の第一報はりそな銀行破綻とほぼ同時だった。

 

 平田の死と銀行の破綻が関係していることは否定しようがなかった。

 

中略

 

りそな銀行の破綻は、誰もがその解釈に悩んだ。政府が会計的な操作によって、意図的に潰したことは明白だったけれども、一方で、政府が二兆円もの巨額支援をするのだという。

 

あえて「金融危機」を招来しておいて、その危機を鎮圧するために税金を湯水のごとくつぎ込む意図はどこにあるのだろう。その意図をもっとも早く正確に汲み取ったのは、東京株式市場だった。

 

 

りそな銀行破綻の闇

 

2005年2月16日の衆議院予算委員会。質問したのは弁護士でもある民主党の辻恵議員で、竹中大臣が所有する資産について質している。

 

ーーー千葉県勝浦市の土地を購入して、1999年にこれを返済している。そして佃にある3棟を、次々マンションを買われている。これは私の計算によると、結局、99年3月から2000年1月までの10ヶ月間に1億9000万のキャッシュを用意して支払われているんですよ。さらに、2002年の1月までにさらに1億2000万。結局、3億近いキャッシュを竹中大臣はいろいろな形で工面して用意されている。これはどこからきているお金なんですか。

 

 

ーーー99年3月から、つまり小渕内閣の経済戦略会議の委員に98年8月に就任されている、それ以降、2001年4月に経済財政担当大臣になられるまでのあいだに2億円のお金が出てきているんですよ。それ以前に不動産のそういう形をやられているのであればともかく、この時期に突然出てきたというふうになれば、これは疑わしいというふうに国民が思う可能性があるんですよ。

 

 

質問した辻議員は、小渕政権で経済戦略会議の委員をつとめて以降、竹中が多額の収入を得ていたことに疑問を呈した。だが実際には、経済戦略会議に参加して表舞台に登場する前から、竹中はすでに高額納税者ランキングの上位に顔を出している。本の印税だけでそれだけの高額収入を稼いだという弁明には無理がある。

 

 

破綻して公的資金二兆円で支援されたあと、りそな銀行は自民党のメインバンクと化し、自民党を資金面で支えるようになったのである。いうまでもなく自民党は小泉政権を支える与党だった。りそな破綻劇のあと、竹中は自民党から参議院選挙に出馬して当選している。

 

 陰に隠れていた事実を掘り起こしてみると、りそな破綻劇で生じた利益は、竹中側のグループで山分けされているように映る。

 

ーーーー引用ここまで

 

なお、公的資金で救済された後のりそな銀行の、自民党への融資残高が10倍になっているというスクープ記事を書いた記者が、東京湾で水死体で発見されるという、不可解な死を遂げています。

 

先述の植草一秀著「日本経済の黒い霧」より該当箇所を引用させていただきます。

 

ーーーー以下引用

 

りそな銀行が乗っ取られた後、りそな銀行は自民党への融資を激増させます。2002年に5億円から10億円だった他の主要銀行の対自民党融資残高は2005年末に4億円から8億円の水準に減少しました。

 

その一方で、りそな銀行の対自民党融資残高は2002年末の7.75億円から2005年末の54億円へと激増したのです。小泉・竹中政治はりそな銀行を乗っ取った上で、りそな銀行を自民党機関銀行に変質させたと言えるでしょう。

 

 この重大事実を、朝日新聞が2006年12月18日付け長官の一面トップでスクープしました。見出しは「りそな銀行自民党への融資残高3年で10倍」というものでした。ところが、この「りそな銀行対自民党融資10倍に激増」の重大ニュースを後追いした主要紙は、ただの一紙もありませんでした。さらに驚くべきことは、この記事を執筆したとみられる鈴木啓一論説委員が、記事掲載の前日に、東京湾で水死体となって発見されたと伝えられたことです。

 

ーーーー引用ここまで

 

🔸郵政民営化が、アメリカ側の意向によって進められたのではないかという疑惑

 

郵政民営化の際、当時の郵政民営化担当大臣であった竹中平蔵氏が、アメリカの証券会社ゴールドマン・サックス証券の国際戦略部マネージング・ディレクターを務めていたロバート・ゼーリック氏から、郵政民営化過程においていかなる特典も郵便局に与えてはならないこと、関係団体に自分たちの意見を表明する機会を与え、決定要素となることとする。といった、内政干渉とも取れるような事細かな指示をメールで受けていたことが国会で暴露されました。

 

前述の「竹中平蔵 市場と権力」佐々木実 著の中で、こう指摘しています。
以下引用させていただきます。

 

ーーーー

ウォール街を日本に導入する

 

三井住友銀行との資本提携によって、ゴールドマン・サックスは日本国内に盤石な活動拠点を築くことにも成功した。その後、三井住友銀行の影響力をバックに、ゴールドマン・サックスは日本国内で大きな取引を獲得していく。

 

結局、金融行政の最高責任者だった竹中が果たした役割は、ウォール街の雄であるゴールドマン・サックスを日本に呼び込むことである。

 

ーーーー

 

このゴールドマンサックスを日本に呼び込んだことが、のちの郵政民営化につながっています。

ウォール街が喉から手が出るほどほしい、ゆうちょ貯金約350兆円のほかにも、農協貯金600兆円、年金130兆円。

 

郵政民営化も、巨額のゆうちょマネーがほしいアメリカ金融筋からの要請で行われたものだったのです。

母国の資産を自らの利益のために外国資本に売り飛ばす、まさに売国奴と言っても過言ではないと思います。

 

🔸竹中平蔵氏のスキャンダル報道について

 

竹中氏の大臣任期中に、あるスキャンダルがありました。

国務大臣は在任中不動産取引を自粛することが大臣規範で求められていますが、竹中氏は任期中に不動産を売却していたのです。

 

この大臣規範違反を国会で追及され、竹中氏は、妻が代表の会社の法人格が売買したものであるから、自分は関知していないという、苦しい弁明をしています。

 

さて、任期中に大臣規範を犯してまで、不動産を売買する必要があったのでしょうか。

 

この件について、前述の「竹中平蔵 市場と権力」佐々木実著の中で、こう指摘しています。

該当箇所を抜粋させていただきます。

 

以下引用

ーーーーー

 

「マンション売却」には報じられない別の事情があった。

竹中は大臣として行動するなかで、絶対に情報が漏れない形で話し合いをするためには「場所」が必要だと気づいた。

 

だが、秘密会合に使用する「場所」を確保するには資金がいる。そこで竹中はマンションを売却して資金をつくったのである。

竹中大臣の補佐官を当時つとめていた岸博幸がこの話を裏付ける証言をしている。

 

「情報が漏れないように外で会議をするための場所も要ります。平日の夜や週末に行動する場合、公用車は使えませんが、顔が売れている竹中さんがタクシーに乗るわけにもいきません。黒塗りハイヤーを含めたさまざまなセットアップのすべてが自腹だったため、下世話な話ですが、竹中さんは五年半で一億円以上は私財を投じました」(脱藩官僚、霞ヶ関に宣戦布告!」朝日新聞出版)

 

不動産売却は、「構造改革」に賭ける竹中の執念が生んだスキャンダルでもあったのである。

 

ーーーーー引用ここまで

 

上記に紹介した外資勢力へ便宜を図るために、秘密会合の場所やセットアップを行なうためにマンションを売却していたとすると、辻褄が合うのではないでしょうか。
 


🔸竹中プランと石井紘基さん事件の関連性についての考察
 

さて、今までの話と石井紘基さんの事件、そして石井紘基さんが追及していた事がどのようにつながってくるのか、考察していきましょう。

 

竹中平蔵氏が金融大臣に着任したのが、2002年9月30日であり、銀行にとって生きるか死ぬかの「竹中プラン」が発表されたのが、同年10月30日。

 

石井紘基さんの事件発生日は同年10月25日。

まさにこの1ヶ月の間に、石井紘基さんの事件が起きたのです。

 

竹中プランの公表された日は、石井紘基さんが不透明な不良債権処理に関する国会答弁を行う予定だった10月28日の2日後。

 

竹中氏が小泉政権の金融大臣に就任してから1ヶ月間のこの時期は、まさに竹中氏にとって一世一代の大勝負の時期だったのではないかと思います。

 

会計ルールで銀行を潰そうとする強引なやり方に、大手銀行が総スクラムを組んで反発、与党の政治家からも批判され、竹中氏も追い詰められていました。

 

前述した竹中潰しのスキャンダルもリークされ、四面楚歌の状態の中、アメリカからの信託だけが、唯一の頼みの綱であったわけです。

 

竹中氏はこの四面楚歌の中、金融改革がアメリカをバックにした総理の意向である、ということを主張して、竹中プランを強引に推し進めようとしていました。

 

まさにその竹中プランを公表しようとしたちょうどその週の月曜日である10月28日に、石井紘基さんが不良債権の不透明な処理問題を国会で追及しようとしていたわけです。

 

竹中氏にとっては、それまでの積み重ねの全てを水の泡にしかねない、石井紘基さん国会追及の報ではなかったかと思います。

 

もしこれが、予定通りに、この問題について国会追及が行われていたらどうなっていたでしょうか。

 

反社会的勢力と国策会社が癒着した不透明な不良債権処理が追及されれば、大きく話題となり、そもそもが不良債権処理の解決案であった竹中プランは、この件を受けて再検討しなくてはならなくなったはずで、到底その同じ週に提出できる状況ではなくなっていたことが容易に想像されます。

 

それどころか、芋づる式に、金融担当大臣としての竹中氏の不透明なアメリカ金融筋との癒着についても追及される事態に波及し、竹中氏の進退問題、竹中氏を登用した小泉政権の進退問題に進展しかねない大変な状況に追い込まれていたのではないでしょうか。


もしこれが世に出ていれば、竹中プラン提出どころではなくなり、石井紘基さんの言っていた通り、政権与党は吹っ飛び、小泉総理も失脚し、竹中氏は自身の権力の源泉としていた頼みの綱のアメリカ金融筋からも見放され、今まで築き上げてきた全てが失われてしまった可能性も否定できません。

 

もしそうなっていれば、その後の郵政民営化によるアメリカ金融筋への郵便資産の献上も防ぐことができていたかもしれません。

 

前述の、竹中氏がそれまで個人で負担していたとされる、秘密会合セッティングのための1億円以上の投資も水の泡、それにも増して、竹中氏が今まで培ってきたアメリカ金融筋の人脈の全てがおじゃんになってしまう可能性があったのです。

 

竹中氏はこれらの金融不正に関する情報が暴露されることにより、結果的に自身がアメリカのエージェントとして、外資勢力が日本の資産を狙って日本へ参入しようとする手引きをしていたことがバレて、今までの地位を失い失脚、それにより、アメリカ金融筋からの信用失墜、竹中氏が頼り、その権力の源泉であった、アメリカ金融筋とのコネクションを失う可能性があったのです。

 

真相はいまだ闇の中ですが、石井紘基さんを殺害し、これらの書類が公にならなかったことで、一番利益を得た利害関係者は誰なのか、という視点で考えてみると、この事件の全体像、本質が見えてくるのではないでしょうか。
 

この一連の事件が表沙汰になることだけは、どうしても避けねばならない一番の利害関係者は、果たして誰だったのか、あらためて問題提起したいと思います。
 

このアメリカ金融筋へお金を流す一連の仕組みの構築。

 

アメリカ金融筋とは、闇の権力、すなわち石油産業、軍事産業を含めた金融資本の利害関係者の集団と言い換えてもいいかもしれません。

 

この利権構築の流れの中で、その最大の障壁となるであろう、石井紘基さんが殺害されたのではないかと思えてなりません。

 

その後の竹中平蔵氏の暗躍は、枚挙に暇がありません。

 

2004年に労働派遣法を改正し、製造業への派遣解禁、派遣期間の無期限化など、企業側が派遣を使いやすいようにしました。

 

これにより、労働者の非正規化が進み、非正規雇用者のワーキングプア問題が取沙汰され、日本の格差を広げる原因の一端となりました。

 

そして竹中氏は人材派遣会社パソナの会長となり、派遣労働法改正を審査する立場と労働者を使う立場での利益相反の疑いをかけられました。

 

オリンピック汚職が報道されましたが、そこにも竹中氏が会長を務めていたパソナが絡んでいます。

 

竹中プランを発表した翌月に、竹中氏は慶応大学で以下のスピーチを行っています。

 

以下同じく「市場と権力」から引用させていただきます。

 

ーーーー
「自分のやっていることが正しいと、心から思っています。多くの批判があるが、揶揄するものばかりで批判にもなっていない。私は小泉総理を信じているし、日本人も信じています。」
ーーーー

 

アメリカのエージェントとしてアメリカ金融筋による日本の資産の収奪に加担し、自身の推し進めた強引な手法によって死者をも出してしまった疑惑のある竹中氏が述べたこの言葉は、実は聴衆に向けて話したのではなく、自分自身に言い聞かせるために話した言葉のように聞こえるのは私だけでしょうか。

 

TTBジャーナルでは、この問題を風化させることなく、引き続き報道して参ります。

 

なにとぞお力添えのほどを、よろしくお願いいたします。

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